青い算命学

算命学に関する独善的ブログです。

スピ算人生論-中央に来る王様が人間の起源

人間不在の平面五行と、人間が中心に来る立体五行と、この二つが重なって、暦が生まれ、それを元に人間の生活が秩序だって来て、科学や人間のための思想が生まれてきました。

 

算命学の占術部門も、この二つの五行の重ね合わせから生まれています。注目すべきは、これによって、人間独自の文化や現実が生まれてきたってことです。

 

人間が自然の一員として、自然と同じように内在する神とともに歩めた時代があったと仮定するなら、立体五行の世界(人間が中心に来る世界)から、人間は「自然」と距離ができる人生を歩み始めたといえると思います。

 

五行説は立体五行が二つに分かれて三通りあるのですが、実質は東西南北中央という平面図一つに収まっています。

 

『立体五行説が立脚しているところは人間にあるわけで、人間中心に分類された空間の分類であるのです。この場合にいうところの人間とは、支配者であると考えた方がより理解出来ると思います』<原典算命学大系第一巻>

 

何気に読んでいくと通り過ぎてしまうお言葉が原典ではあちこちにちりばめられています。古代中国では当たり前のように、王様(支配者)が神と同じと考えられていて、完璧に独裁政治が継承されてきました。

 

本来平面では北、立体ではまっすぐの天井に位置するのが神ですが、当時の皇室の家臣(南)と王の位置関係(南の頭上)から、宇宙の神とは別に、地上の神として王様が設定されています。

 

天上の二つの神を王様が代表する形になって、古代中国では、王が神でした。

日本では天皇様が神であった時代もあって、西洋でも、王政が当たり前でした。

現代でも、民主主義とはいえ、多くの国で、君主(大統領、王、首相)といった中心になる指導者のもとに社会が作られています。

 

会社でも、組織でも、家庭でもヒエラルキーはあって、その原型が中心に神と同じ権力を持った人物が配置された立体五行図に観られます。

 

算命学や四柱推命がいかに自然の法則で人間は生きるべしと唱えても、古代からの人類史は、普通の人間が神の代理に位置する形が継承されてきて、自然とはどんどん離れた人間空間を作ってきました。

 

占いが自然に還れと叫んでも、それはもはや、無理な理想論を掲げているのかなと、思うようになりました。