青い算命学

算命学に関する独善的ブログです。

スピ算人生論-検証 主星禄存星の有名人②

双子で生まれ「おすぎとピーコ」というコンビ名でずっとタレント、映画評論家という肩書で活動しています。
wikiではおすぎさんが兄と紹介されています。昔は、後から生まれたほうが(先に受精している)兄姉だったようですが、近年では、先に生まれた方を兄としているようです。算命学的にもそれでいいように思います。実際にピーコさんが兄として育てられました。

仕事も同じなのですが、ここでは兄ピーコさんのことを観て行きます。
禄存星では長男か次男かでは大きな違いがあります。
ピーコ家では、二人の姉がいて、三番目の長男がピーコさん、末っ子がおすぎさんとなります。男の子とはほとんど遊ばずに、姉や女友達と女の遊びをして育ったそうです。
命式を観ると、年干に母の正干があって、父は月支本元で鳳閣星、禄存星の辛は父の父の正干です。

父親は戦争前は軍需工場の下請けのような仕事をしていて、豊かな暮らしをしていました。軍の仕事をしていた関係で戦争にもいかずにすんだそうです。
ただピーコさんたちが生まれたあたりからはずっと貧しい暮らしでした。「経営の能力があまりなかったんだと思う。借金取りが来てたことを知ってるから」

母親については、ピーコさんとおすぎさんとの差別がはっきりしていたそうです。
それは親の育て方よね。「あんた、お兄ちゃんなんだから」って。あの人(おすぎ)は母親に相当甘やかされて育ったから。おすぎは全然わがままよ。母親というものは、この子は1人でもやっていけるって思う時には、突き放すでしょ? だからほんとに、あの子にべったりだったもん

ピーコさんについては、2001年の糸井重里さんとのインタビューで語られていたことをまとめています。
主星禄存星の例としては、長男次男という立場で、厳しく育てられた長男は自分がまとめていくという自主性が生まれ、甘やかされた次男はわがままになる、というのは教科書通りです。
勉強もピーコさんの方が出来たと語っています。

禄存星の霊魂は父系なのですが、父への意識はうすかったようです。

父親はどうでもいいんだけど、母親のことは、すごく好きだった。
ザコンじゃなくて・・・どう言えばいいんだろう?
今は、会いたいと思うわよ、母親に。36歳くらいで死んだのに、その頃(1981年頃)の私はバカで、意識が足りなかったから・・・。男の子を産んで、その双子が両方とも孫を見せることもできないっていう。母には、詳しくは言ってなかったけど、きっと、わたしたちのことを知ってたと思う」

父はどうでもいいというのは、算命学的には困った発言ですが、母も年干に正干であるし、日支にも母がいるので、現実的な影響は強いと思います。

命式をみると、天干の母は双子の弟と和合する形で、これは実際にも弟を溺愛していて、ピーコさんはしっかりしているので、ほっとかれたという形です。それを受け入れるのが「害」です。ただ、母干は日支にもあるので、母への意識は強くなります。それが亡くなってから「母が好き、会いたい」という正直な思いとして表に出てきたのでしょう。また、北干は晩年に強くなるので、中年以降になって、やっと母の意識が強まってきたのだと思います。

ここからは個人的な感想ですが、弟が好きな母が好きという捻じれた感情はピーコさんの禄存星(愛情)の作り方にも影響を与えているように思います。
お二人とも同性愛者です。ピーコさんはプラトニックなのですが、おすぎさんは普通の恋人の付き合いで、好きな人と泊りがけの旅行などもしていると書かれていました。母(女性)と密に接して愛情は自然にフィジカルなものを含めるようになった?
でも、ピーコさんは、「昔もそうだけど、どうしても女の人を好きな男の人が好きだから。わたしのほうも、できれば変な感じにはならないで、お友だちでいたいって思うわけだから」
この捻じれは、母との直接的な愛情の交流がなかった(弟にとられてしまった)という要因があったように思います。また、同じ双子でありながら、というか、双子だからこそ、双子占技にあるように、片方が現実をとり片方が精神を取り、ということかもしれません。
ピーコさんは身体の関係を求めずに、友達のようなでも恋愛をしたいという少女のような心で大人になってきたようです。「好きな人が手を握ってくれたりしただけで、1週間くらいポーっとしてられる人なの」と語っています。このあたり、兄弟で対称的なところがあります。これが双子の現実と精神という二面性だろうと思います。

私ね、霊感が強いこともあったし、霊をたくさん見ちゃったり、聞こえないものが聞こえたりっていう人だったの。今でもそうだけど。変わってる人でね、匂いでも分かる。何がいるじゃなくって、変な悪いものがあるって。それから、音はね、金属音で教えてくれたりする。耳鳴りみたいに。
それから目はね、感じて見えちゃうこともある。普通は子どものうちにあって、だいたい高校生くらいになるとなくなるんですって。でもそれが、わたしの場合は、高校卒業してから強くなって、目を取る前はすごく強かったわね

同じ命式でもおすぎさんはそういう話はあまり出てきません。
丁亥は霊魂といわれていますが、実際はそれほどでもありません。最大の理由は座下に甲(母)と壬(配偶者)がいるからだろうと思います。現実を生きやすくなっている。
支えの壬も甲もピーコさんにはいなくて、特に甲(母)の欠落は暗合しやすくなっていたのかもしれません。丁亥で甲や壬の欠落で、精神が不安定になる人は少なからずいます。ピーコさんの場合は双子の精神を生きる側という分離が丁亥の精神(霊的感性)を高めたように思います。

「眼を取る前」と書かれていますが、1989年、悪性黒色腫の診断を受けて左眼を摘出し、義眼を挿入することになりました。

丁度接運で切り替わったところで、配偶者の正干壬が回っています。日支は害で、人生後半は病むことにつながることはあります。年運は鳳閣星で「己」は父の正干で、月支本元です。そういう角度で観ると父が何らかの意図で病ませたということなのでしょうか。月支半会で主星の禄存星が強まっていて禄存星へのアピールなのかもしれません。

何かが起こる干合ですが、霊魂呼び出しで救いにもなります。救いの意味が大きいでしょう。この場合は壬が甲に変化して、母の霊魂が救ってくれていると考えられます。

丁度このころは、TBS系列『3時にあいましょう』で素人の服装に対しコメント・批評するコーナーがスタートした後で、休養の間はずっとおすぎさんがカバーしてきました。
「辛口ピーコのファッションチェック」というタイトルで、この後も人気コーナーとしてワイドショウに登場しています。この病気の意味は、わかりませんが、父の霊魂が「鳳閣星(父)→禄存星(父の父)」の在り方に、不満があったのかもしれません。

このあと『片目を失って見えてきたもの』という本を書いていて、内容はわからないのですが、書評のコメントの中に、次のような言葉がありました。

「自分のことばかり考えて、これまで生きてきた…。」
彼(彼女)が苦難の果てに辿り着いた境地は、実に穏やかなものだった。
苦労や不運の記録ではなく、恵まれている自分への気づきなのだと感じる

「自分のことばかり考えていた」「気づき」という言葉は、禄存星が正しく燃焼していなかったということかなと思います。ただ、ピーコさんは好き嫌いははっきりしていましたが、芸能人の特に女性のお友達は多く、人望もありました。この辺りはなんともいえません。
この時に、「大親友である女優、吉行和子は、ピーコの癌治療の際、東京から小田原の病院まで毎日お見舞いに通っていたという」ことがありました。

納音とか天剋地冲が霊魂縁の特徴かもしれませんね。剋したり剋されたりで、霊魂浮上の手助けをするという解釈もできそうです。
この納音は、ピーコさんが吉行さんも打ちます。他にも大半会や羅状律音など、強い縁を感じさせる二人です。

目の手術は1989年で、大運天中殺に入る前ですから、この大運天中殺は陽転する可能性がありました。はっきりした現象はなかったのですが、丁度、天剋地冲の大運あたりから、再びブレークする流れになっています。

森田一義アワー 笑っていいとも!(フジテレビ、2000年10月 - 2011年3月) 水曜日(おすぎと共演)」では、ちょうど天剋地冲の10年間、毎週出演を続けていました。大運天中殺+霊魂の発動を感じさせます。

70代に入ってからも精力的に芸能活動を行っていたが、2021年夏頃からおすぎに認知症の兆しが見られ、おすぎはレギュラー番組を降板し芸能活動を休業。弟の身を案じたピーコはおすぎと同居を始めた。しかし、この同居生活を機に兄弟仲が再び悪化。ピーコにも認知症の症状の一つである思い込みと妄想癖の症状が現れたため、2022年2月に同居生活を解消した。おすぎは要介護認定を受け、横浜市の高齢者施設に入居している」<Wikipedia

兄弟仲が再び悪化と書かれていますが、子供時代は仲良しだったとピーコさんは発言しています。芸能界に入って売れ出したころ、おすぎさんのトーク力が人気の要因だったので、ピーコさんとしては、自分に届かない親の愛(おすぎさんに邪魔されている感覚)が爆発したのかもしれません。

律音関係は夫婦でも兄弟でも、関係が極端になって、仲が悪くなると、憎悪に近いものが生じることもあります。

2022年にはピーコさんが自宅から姿を消し行方不明という報道もあって、一時は心配されましたが、結局は高齢者施設に入居していることが分かりました。
時差はありましたが、双子の運命としては、似たようなところへとたどり着いています。

禄存星という意味ではきっちり、検証できませんでしたが、二人とも、人気商売の世界で活躍してきたので、禄存星引力と自己顕示欲は満たしてきたのだと思います。
ただ、霊魂様はどこか不満だったのかもしれないなと思える履歴でした。。。。