補佐の経験を積んで後、名実ともに家長の地位に着く頃は、家族も増えています。
子ども達も家庭を持っていることもあり、社会的な責任も重くなってきます。
また、年寄りを抱え、成人した子供ども達を指導する役割も担うことになります。
いわば、世の中の中心に位置する感覚です。男性は禄存星に座り、女性は司禄星です。
家庭なら家長、会社なら経営者、国家ならその時代の指導者が座る場所が中央です。
男性の禄存星は土性の霊魂なので、その本質はすべてを包み込むところにあります。
禄存星の気は五徳を包有した「愛」といわれています。
同時に衆を魅了する引力のエネルギーが、その地位とともに宿ります。
ただし、禄存星が自動的に信徳を発揮するというわけではありません。
禄存星の信徳は、他の四徳がバランスよく稼働することによって生じるものです。
トップに立つためにはそれなりのキャリアと人間形成が必要です。
どこかに欠点が出れば、一瞬にして、作り上げてきたすべてが崩れることもあります。
もうひとつ、バランスという意味には善悪に偏らない中庸の精神が含まれます。
徳を積む=いい人ではありません。善も悪も併せのむスケールが求められます。
みんなが認めるいい人が、中心に立つ人ではないと説かれています。
女性のリーダーは、座気司禄星に座る人です。
司禄星は日々の地味な努力、蓄積積み重ねの中に良さを見せます。
トップへの道も、ゆっくりと一歩一歩歩むことができないとたどり着けません。
女性の長は短時間の成果を求めてはいけない、と説かれています。
また女性の長が自分が率先して動いて、事を急いではいけない、ともいいます。
司禄星の座は、変動の中では神のご加護を得られません。静かな積み重ねの結果です。