青い算命学

算命学に関する独善的ブログです。

スピ算人生論-検証 主星玉堂星の有名人③

新派の俳優・伊志井寛を父に持つ。 1950年、日本電建宣伝部に入社。1961年、TBSにプロデューサーとして入社。長寿番組となった『東芝日曜劇場』を手掛け、ドラマづくりに独特の才能を発揮。 受賞歴は、菊田一夫演劇賞特別賞、名古屋演劇ペンクラブ賞、紫綬褒章、ほか多数。 

履歴を観ると、有名俳優を父に持ち恵まれているようですが、実際の出生は少々複雑なところがあって、ご本人が語っています。

母は君鶴と呼ばれた売れっ子芸者で、小唄の家元となった三升延。 周囲の反対にあったせいで、母は未婚のまま私を出産し、女手ひとつで祖母と私の暮らしを支えてくれました。母は、自由に生きた女性でしたし、そうした部分が娘の私から見てもとってもチャーミング、かわいくてユニークな人でもありました

月支本元の玉堂星で、母の霊魂をそのまま受け継いでいる形です。
石井さんも子供時代は踊りを習っていて、そのまま行ったら芸の世界へと向かうはずだったようですが、途中でかっけを患い踊りを断念。
丁度そのころ日本は戦争に突入。

一旦家族で山形に疎開した後、19歳で終戦。東京に戻ることになりました。
空襲で元の家は焼け、住む家が見つからない。そんな折、父母が新宿で、父の友人である長谷川一夫さんと偶然再会。そんな事情なら家に来て一緒に住めばいい、とおっしゃってくださったのです。

こういう偶然は全部霊魂の采配のように感じます。父の霊魂の関りなのでしょうが、当時大スターだった俳優長谷川一夫さんとの出会いは石井さんにも大きな影響を与えています。

はじまりは、距離の離れた位置で、実際もそうでしょう。たった一つの干合から、律音納音羅状大半会と濃厚な縁が生まれて、距離(領域図)も急接近です。
強い霊魂因縁があったのだと思います。

仕事も決まらなかった時に、長谷川さんが「新東宝ニューフェイスを募集している、給料ももらえるから受けてみなさい、推薦しておく」と言うので受けてみたら、なんと合格。デビュー作は『大江戸の鬼』という時代劇で、高峰秀子さんの友人の役でした。

この時にニューフェイス仲間として知り合って仲良くなった香川京子さんとは、親友となって、よく2人で旅行もしたそうです。

天剋地冲と干合縁ですが、領域図の重なり具合が親密ですね。
干合しても天剋地冲は残り、羅状納音も生まれます。
通常の相性診断では、仲がよさそうな領域図の形ですが、普通の友人関係で親密な和合は読めません。
対中関係しかない相性をみても、霊魂親友という解釈をしたくなります。

ただ、石井さんはこうした華やかな世界はなじめなかったようで、身体を壊したこともあって、2年で退社、会社勤めを始めます。
日本電建の宣伝部。この仕事にむいていたようで、ラジオ局とも縁ができて、社員ながらいつしかTBSのスタジオに入り浸り、徐々に行動力・交渉力などが評価されるようになりました。

ここから、東芝日曜劇場のプロデューサーへと道が開けます。はじめは日本電建社員、TBS嘱託というかけもちでしたが、会社を辞めTBSに正社員として入社します。
そこから数々のヒットドラマをプロデュースするのですが、特に名コンビとして一時代を築いたのが橋田寿賀子さん(脚本家)です。

干合だけの縁ですが、月干支の18・辛巳は干合すると、石井さんの日干と同じ30・癸巳に変わって、見事に律音が成立します。領域図も親密で納得の相性です。
橋田さんとはそれ以後も一緒に仕事をして、「国民的」と冠されるような、数々のヒットドラマを生み出してきました。

石井さんは会社員時代からそうでしたが、交渉力に手腕を発揮、ドラマ制作の時も作家先生とのやり取りで、名作のドラマ化に成功しています。

ラジオドラマで山本周五郎の小説『こんち午(うま)の日』の使用許可をもらうため、当時横浜にあった山本の仕事場へ向かった。その時は「帰れ」と一喝されて門すら開けてもらえなかったが、めげずにその後4回ほど訪ねた。熱意を見せて頼み込むと、最後は根負けした山本から「いいよ」と許可をもらえた。

橋田さんもそうですが、18・辛巳は干合すると律音になる相性で、縁の強い干支といえます。その辛巳が山本さんの日干支ですから、定められたかのような相性に導かれています。
最後は実縁で離れてしまいましたが、知り合ったのが晩年で、山本さんがお亡くなりになったのは1967年ですから、短期間だったようです。
それでも山本さんには気に入られて、「一時は山本さんの運転手代わりによく呼び出されるようになり、銀座でベロベロに酔った彼を車に乗せて横浜まで送ることも何度もあった」そうです。

また、石井さんは役者を選ぶときに、直感的にわかるといいます。

「水前寺さんのように、違うジャンルの方だったり、まったくの新人の方でも、あ、この人と一緒に仕事をしてみたい、とひらめくことは多いのです。最近でいえば、上戸彩さんも「ひらめいた」女優さんですね」

穏やかな仲良しではなく、刺激的な関係の中、実縁的に引き合うものが生まれている感じがします。
水前寺さんは歌手として人気絶頂の時、石井さんはドラマ『ありがとう』の主役は水前寺さんしかないと感じて、断れてもしつこく交渉してやっとOKをもらいました。
あとから、あのときどうして承知してくれたのと聞くと、大スターだった彼女に「あなたは美人じゃないところがいい」って7回も連呼したからだ、面白いこと言う方だなって思ったって(笑)

上戸さんも実縁ですね。石井さんが射る形の領域図は、狙いを定めたのでしょうが、霊魂的というよりは、プロデューサー能力として、引き合うものを感じたのでしょう。

もうひとり、石井ファミリーでは欠かすことができない異色キャラは泉ピン子さん。

これも決して仲良し相性ではなく、引き合う月干支同士の実縁に対して、現実天剋地冲が二つ。それでも羅状縁もあって何か運命的なものはあったのでしょう。

国民的ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』は石井さんがプロデュースして、橋田さんが脚本、泉ピン子さんが主演していました。
ただ、橋田さんがお亡くなりになった後、石井さんと泉さんの確執が報じられました。天剋地冲が掘り起こす霊魂縁は必ずしも好ましいものとは限らないのかもしれません。

天剋地冲の6旬目、特に大きな出来事は書かれていなかったのですが、この時期、ホームドラマがシリーズ化して、石井さんの手腕がいかんなく発揮された時期のように思えます。

タイトルの貴幼法・主星玉堂星という意味では、あまり掘り下げた見方は出来ないのですが、霊魂相性診断は、何かあると感じられる形がみえてきました。